対談インタビュー01

仕組みを変えて、
みんなが自分らしく活躍する
職場を作る

就労移行支援事業所「ウェルビー」

CROSS TALK

TALK THEME

トークテーマ

「ウェルビー」の働き方改革

ウェルビーの就労移行支援事業は障害者の方が企業や団体で働くために必要な知識や能力を身につけていただき、その活躍までを支援する事業です。
近年、障害者の採用に積極的な企業が増えており、ますますニーズが高まっていくことが予測されています。
事業が拡大していくと同時に職員の数も増えています。経験者だけでなく、未経験者の方も多く入社していただいている中で、働き方に関するいくつかの課題が見えてきました。ウェルビーでは「従業員一人ひとりが誇りを持って働くことができる会社でないと、従業員が利用者様に尽力することはできない」という考え方から、組織全体でそうした働き方に関する課題解決に取り組んでいます。
今回はウェルビーの中にどんな働き方の課題があり、それをどう解決しているのかを紹介するために、
部長、スーパーバイザー、センター長の3名を対象にお話を伺いました。

MEMBER

メンバー

  • 当麻さん
    2021年入社
    取締役 就労移行支援部長
  • 遠藤さん
    2013年入社
    就労移行支援部 スーパーバイザー
  • 金田さん
    2017年入社
    就労移行支援部
    ウェルビー大宮センター センター長

役職・配属は2023年2月時点のもの

01.様々な業界での経験が事業規模の拡大を支える

就労移行支援とはどんなお仕事ですか?

就労移行支援は、企業等への就職を希望する障害のある方に対して、職業訓練や相談を行うものです。支援員の仕事は利用者様の職業訓練や就職活動のサポートです。
障害のある方の就労移行支援なので、福祉的な側面と、キャリア支援的な側面を両方持ち合わせています。
利用者様に企業をご案内することはもちろんですが、履歴書や応募書類の添削、職場実習の機会の提供など、支援内容は非常に幅が広いです。
ウェルビーでは利用者様が就業された後の定着支援にも力を入れています。就業後3年半の支援を通して、利用者様が企業で長く働くことができるように支援しています。ここは利用者様だけでなく、受け入れる企業様からもご評価いただいているポイントの1つでもあります。

どういった経歴の方が入社されていますか?

福祉の仕事の経験者と未経験者の両方がいるのが特徴的ですね。経験者と未経験者でおおよそ半分ずつくらいの割合です。
福祉の仕事の経験があっても就労移行支援は初めてというような方も多いですね。
私自身、福祉経験がなく、入社前は就労移行支援という言葉すら知りませんでした。どちらかというと働く人と企業とのマッチングに興味がありました。そういった方も一定数いらっしゃるようです。
ありがたいことに利用者様は年々増えており、それに合わせて職員の数も増えています。
就労移行支援の現場では、様々な業界での経験が活きる場面が多く、それがウェルビーの根底にある強さだと感じるシーンが多いため、あえて経験・未経験にこだわらずに広く職員を募集しています。

02.個人に依存せず会社全体で働きやすさを提供したい

ウェルビーでの「働き方」はどう感じていますか?

とても働きやすいと感じます。会社自体が「職員一人ひとりが誇りを持って働くことができる会社でないと、職員が利用者様に尽力することはできない」という考えを持っているので、制度が非常に整っていると思います。
多くの企業では働きやすさを個人の努力で確保していくということが多いと思います。ウェルビーでは一人ひとりの働き方を会社全体の課題として捉えてくれます。ライフステージの変化で退職された方が、落ち着いたタイミングで「カムバック制度」を利用して戻ってくることがあります。
様々な事情で「仕事を一度諦めたが、再度活躍することができる」素晴らしい制度だと思います。
会社として重要視しているのは「仕組みを整える」ことです。なるべく個々人の力が最大限に発揮できるように、働きやすさを提供してあげたいと心の底から思っています。
私が未経験で入社した際に、非常に助かったのは「研修」と「社内マニュアル」です。全国で統一のマニュアルがあり、それも常に最新に更新され続けています。基本的なことはそこで理解できるので、スムーズに業務に進めました。
福祉の業界はどうしても労働環境が悪化してしまう傾向にあります。経験者の方がそういった環境からウェルビーに入社されると、驚かれますね。個人の努力に依存しない、会社として仕組みを整えることをここまで重要視するのは業界の中では珍しいのかもしれません。

ウェルビーでの「働き方」で課題と感じていることはありましたか?

職員がまだ手探りでスキルアップしていることが課題ですね。就労移行支援業務が民間に開放されて、まだ10年しか経っていないため、業界としてのスタンダードスキルがまだ十分に確立されていないのです。
そのため職員も「どういう対応をしていけばいいのか」「将来的に身につけていくべきスキルは何か」といった点で迷いが生じてしまう。
これは、やりがいを持って働くという点で「働き方」の問題に直結すると思っています。
当社では、先ほど話した社内マニュアルを作り、マニュアルテストを定期的に行うなどレベルアップをはかるための仕組みを構築しています。しかしそれだけでは不充分です。就労移行支援の理想、個人の目指す目標を実現する仕組みが必要だと感じていました。
確かにそれは私も感じていました。みんなが手探りでスキルアップしている。これはとてもいいことではあるのですが、何かしらの指標は必要だなと感じていました。

ほかにも働き方の課題はありましたか?

職員一人ひとりの「得意分野が生かされていない」ことです。
利用者様の支援と受け入れ企業様への営業との両方を職員がおこなっていたのですが、やはり得手不得手があり、例えば利用者様の支援がしたいのに企業に営業に行かなくてはならないなど、苦手な仕事をやらざるを得ないことが多々ありました。ここも仕組みの問題と捉えています。
自分の拠点の職員を客観的に見ると、「もしかしたら彼はこっちの仕事の方が向いてるかも」と思うことはありましたね。

03.「仕事の意味」を知って納得感を持って働いてもらう

職員がまだ探りでスキルアップしているという課題についてはどのような取組みをされたのでしょうか。

今年度新たに始めたのは、就労移行支援事業がどこを目指しているのか、事業計画を経営者だけでなく全職員に開示して説明することでした。
確かに驚きました!もともと私は管理者として自分の担当するエリア周辺の売り上げは把握していたのですが、全国の数字までは見たことがありませんでした。会社の向かう方向が明確になった感覚を持ちました。それに加えて、現場の具体的な業務に関しても言及されていました。
この取り組みで重要だったことは、「会社としての方向性≒各職員のあるべき姿」を示すことでした。
通常の経営陣等に見せる事業計画には業績目標等は入っていますが、そこに職員に対してコミュニケーションの取り方や、施策の意味、具体的にどんなスキルを身につけてほしいか、なども入れ込みました。文字だけでなく口頭説明もして、会社の方向性と個人に目指してほしい「あるべき姿」をはっきりと示しました。

開示した結果、職員の反応はどうでしたか?

事業計画の開示以前は、「何のためにやっているのか」理解せずに働いている職員も多くいましたし、時には「なぜ、こんなことをやらされるんだ」と反発されることもありました。
説明後は明らかに反発が減りました。自分たちが「今これをやる意味」を理解して動けるようになったからではないでしょうか。
感覚的ではありますが、一人ひとりが会社視点と個人視点の両方で「仕事の意味」を考えるようになったように感じます。
それは非常に嬉しいですね。「こっちだよ」と会社が示した方向性に、納得感を持って働いてもらえるように変わりましたね。これはやりがいという観点ですごく重要で、ある種の「働き方改革」だと思っています。
「働き方」と一言で言っても、単に「休みが多い」や「残業がない」ということ以外にもあると思います。「なぜこの仕事をやっているのかわからない」という状況よりも「この仕事は自分のためになる!」という方が明らかにやりがいを持って働くことができますね。ウェルビーらしいアプローチだと思いました。
ウェルビーに入社される方は、「活躍したい」「頑張りたい」という方が非常に多いと感じます。そういった方を私としては全力で応援したいですし、会社としても支えていかないといけないと思っています。経営陣全員が同じような想いを持っていることが、この取り組みに繋がりました。

04.強みを活かせる環境が一人ひとりを輝かせる

もうひとつの職員一人ひとりの「得意分野を生かしきれていない」という課題についてはどのように改善されたのでしょうか?

この課題に関しては、管理職の間でも度々話題に上がっており、全員が会社としてどうにかしたいと考えていました。
その中で、新しく「支援開発課」と「業務推進課」を作りました。支援開発課はセンター内における利用者様の支援レベルの高度化に特化する、いわば商品開発の組織です。
業務推進課は医療連携や行政機関、地域の支援機関などとの関係構築、受入先企業の開拓などを行います。
業務の相手が利用者様か、対外活動かを明確に分けるようにしました。
センター内で実際にあった話なのですが、それまで利用者様の支援を担当していた職員に対して、対外的な活動を行う業務推進課への異動を提案してみました。本人も「ぜひ!」ということだったので、異動してもらったところ、異動後の方がより精力的に活躍してくれています。
こういった仕組みを会社が作ってくれることで、私たちも職員に対して、異動を提案しやすくなりました。もちろん本人の希望が最優先ですが、職員の働きやすさを真剣に考えるきっかけにもなりました。
誰もが自分に向いている方向性で活躍することができるよう組織も変化して、やりがいを持って働いていただける環境ができたのはとても良かったと思います。 同時に業務の効率化、プロフェッショナルの育成という観点でも成功しています。
会社として仕組みで解決できたのは、すごく良かったと思います。まだ新しい取り組みですが、今後もっと社内に浸透させて、職員一人ひとりが強みを活かせる環境にしていきたいですね。

05.成長を楽しめる人と一緒にチャレンジしていきたい

最後に応募者の方へメッセージをお願いします。

弊社の支援が届いていない地域はまだ日本各地にあります。そのため、現在も年間10パーセント以上のペースで拠点を拡充し続けており、常に新しいリーダーを育成・教育し続けています。 会社の成長にあわせ、自分も成長することにワクワクしてもらいたいと考えています。会社も自分も一緒に伸びていこう、と考えられる人が社風に合うと思いますし、ぜひ一緒に働きたいです。
男女差はあまり感じない環境です。何年経ったらこの役職といった縛りはなく、自分の強みを活かしながらキャリアアップを目指していけます。女性は特にライフステージが変わったりするものですが、いったん会社を離れた方でも戻ってきて活躍していただけます。会社のサポート体制は整っていますので、確かめに来ていただけたらと思います。
前職での「こんな時こうした」などの経験やビジネスマナーがあれば、体験談として利用者様にお伝えすることができます。成功体験は参考になりますし、失敗体験も「職員も失敗するんだな」という安心材料になります。そのため、業界経験の有無は気にせず飛び込んでいただきたいです。
そうですね。皆様のこれまでの経験が活かせるため、経験のあるないは気にせず応募いただけたら嬉しいです。

ENDING

エンディング

インタビュアーのコメント

「働き方改革だ!」と意気込みながらも、結果として個人単位で業務を効率化する、仕事を持ち帰って残業時間を短くするといった「見せかけの改革」が行われている企業様を多く見てきました。今回ウェルビー様の就労移行支援をされている皆さんにお話を伺って驚かされました。

「働き方」という昨今話題になっているテーマを、表面だけを見て片付けるのではなく、あらゆる角度から見つめて本気で考え、実際に行動に移している様子が非常に印象に残りました。最も驚くべきはそれが経営に近い層から発信されていること。これはよく理想の話として語られますが、現実は難しいのが一般的だと思います。

今回は3名にお話を伺いましたが、社内の他の管理職の方が「働き方」の改善に尽力していることや、一般職員の方々がキラキラした目で日々チャレンジしていることがクリアにイメージできました。今後のウェルビーの「本質的な働き方改革」に注目したいです。

人材開発部・部長のコメント

全国に100を超えるセンターがあり、さらにその数を年々増やし続けている就労移行支援のウェルビー。
インタビューでは、福祉の仕事の経験者・未経験者それぞれが、これまでのキャリアを活かして活躍をしていること、さらに当社での経験を通じて得意をのばして活躍できる職場にするために一人一人の職員が 目の前の課題に真摯に向き合い、乗り越えて進化し続けようとする姿勢を感じることができました。
改革の先にはご利用者様へのより高品質な支援を届けたいという熱い想いが伝わってきます。
その想いに応えるべく様々な改革をこれからも協力して推進していきたいと強く感じました。

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